
はじめに|無人売店という選択肢が現実になってきた
人手不足が深刻化する中で、ホテル・旅館業界でも「省人化」は避けて通れないテーマになっています。
その中で注目されているのが、無人売店という選択肢です。
今回は、無人決済システムを展開する
株式会社TOUCH TO GO(タッチ・トゥー・ゴー)の小室様にお話を伺いました。
また事前に、高輪ゲートウェイ駅 の無人決済店舗も実際に体験。
本記事では、無人売店の可能性とともに、導入検討時に押さえておきたいポイントについて、対話形式で整理していきます。
無人売店の基本|2つのモデルを理解する
無人売店にはどんな種類があるのか?
高間:
無人売店と一口に言っても、いくつか種類があると聞きました。
小室様:
はい、大きく分けると2つあります。
- カメラやセンサーで商品を自動認識する「スキャンレス型」
- 自らスキャンする「セルフレジ型」
弊社ではそれぞれ
「SENSE(センス)」「MONSTAR(モンスター)」というプロダクトで提供しています。
無人化にもレベルがある
無人売店といっても一括りではなく、施設の規模や目的に応じた選択が可能になっている。

左:株式会社TOUCH TO GO(タッチ・トゥー・ゴー)の小室様
ホテルとの相性|なぜ導入が進んでいるのか
ホテル業態とのフィット感
高間:
ホテルとの相性はどうですか?
小室様:
ホテルは比較的相性が良いです。
なぜなら既存売店の営業時間が短いケースも多く、そこを伸ばせるメリットがあるからです。また、フロントスタッフが売店対応を兼務しているケースも多く、その負担を軽減できる点もメリットです。
想定される利用シーン
- 夜の部屋飲み
- ちょっとした買い足し
- 朝の軽食
宿泊者のちょいニーズを取り込めることはとても大きい。
売上インパクト|時間の制約を外すという価値
無人化で売上はどう変わるのか?
高間:
導入して売上が上がるイメージはありますが、実際どうでしょうか?
小室様:
人件費が大幅に削減できることに加え、営業時間が伸びることで売上が伸び、増益につながるケースも多く見られます。特に夜間のアルコール需要や、早朝の軽食ニーズが取れるのは大きいです。
売上の本質は「時間拡張」
これまで取りこぼしていた需要を取り込めることが最大の価値。
実際の事例では
- 20時閉店 → 24時間営業
- 売上50%増
というケースもあるとのこと。
アルコール販売に関してはスタッフによる年齢確認が必要ですが、遠隔で対応できるように設計しているため安定した運用と売上最大化の両立が可能になります。
高輪ゲートウェイで体験した未来の買い物
今回、私は高輪ゲートウェイ駅 にある無人決済店舗を実際に体験してきました。
結論から言うと・・・ ここは「未来を体験する場所」です。

TOUCH TO GO 高輪ゲートウェイ駅店
この店舗は、いわゆるセルフレジ型ではなく
カメラやセンサーで商品を自動認識する「スキャンレス型」。

天井に設置された複数のカメラで商品と動きを認識

商品は重量センサーで取得状況を検知
実際の流れはこうです
- 店内に入り、商品を手に取る
- そのままレジに向かう
- 何もスキャンしないのに、金額が表示される
そうなんです。
バーコードを一切読み取らないんです。
この体験は、想像以上にインパクトがあります。

精算機

レジ前に立つだけで商品が自動認識される
通常の買い物では「商品をスキャンする間、レジで待つ」
という一連のあたりまえがこの店舗ではすべてなくなっています。
その結果、買い物という行為が極端に軽くなるので、ストレスがなくなります。
スキャンレスにすることで待ち時間を減らし、レジ1台で1時間あたり最大180名のお客様の精算をすることが可能になります。
また、精算可能人数を増やせるだけではなく、スキャン漏れの防止といったメリットもあります。
さらに印象的だったのは 体験としての価値 です。
よく日本人がコストコに行く理由のひとつに「アメリカを体験したい」という話がありますが、この店舗はまさに 「未来を体験する場所」、「新しい購買体験そのもの」と感じました。
これをホテルに置き換えると・・・
- 宿泊者が「ちょっと見てみよう」と入る
- 体験として記憶に残る
- SNSに投稿される
つまり売店が収益装置から体験コンテンツに変わる可能性があります。
ここから無人売店は「省人化」、「売上向上」だけでなく
「体験価値をつくる装置」という側面も持っていると感じました。
24時間営業の可能性|無理なく伸ばすという考え方
無人売店の魅力は営業時間の拡張できることにあります。
現実的な考え方
施設ごとに「どこまで無人化するか」、「どの時間帯に何を売るか」を設計することが重要で、
無人化とは「人をなくすこと」ではなく「人の使い方を最適化すること」、
具体的には、レジ業務の削減、運用負荷の分散、必要な場面での人の介在などである。
導入コストのリアル|スモールスタートも可能
導入はどれくらいの費用感なのか?
高間:
正直、一番気になるのは費用です。
小室様:
セルフレジ型のMONSTAR(モンスター)であれば1台100万円台から。
一方でスキャンレス型のSENSE(センス)は規模によりますが、数百万円〜提供しております。現在営業されている区画や、予定している区画の図面をいただければ精緻にお見積りを作成させていただきます。
無人売店は「段階的導入」ができる
・まずは小規模から始め、
・運用を見ながら拡張していくことも可能

まとめ|無人売店は「設計」で成果が変わる
無人売店は導入すればうまくいくものではなく設計によって成果が大きく変わる仕組み。
「動線」「客層」「商品」「運用」
これらを踏まえて検討することで大きな可能性を持つ施策になる
最後に
今回のお打ち合わせを通じて感じたのは
無人売店は特別なものではなくなってきているということ。
そして「自施設にどうフィットさせるか」が重要な時代。
株式会社TOUCH TO GO の取り組みは、まさにその選択肢を広げてくれる存在だと感じました。
無人売店の導入を検討されている方は、
一度具体的な事例や運用イメージを聞いてみることをおすすめします。
思っているよりも現実的な選択肢になっているはずです。
今後について
現在、実際に導入されている施設へのインタビューも予定しており、
現場のリアルな声については改めてご紹介予定です。
取材協力
株式会社TOUCH TO GO 小室 慎一郎様
ご興味がある方は、具体的な導入イメージや費用感について、一度情報収集してみることをおすすめします。

https://www.youtube.com/@TOUCHTOGO
You Tube動画で実際の運営の様子をイメージできます